Dell OptiPlex 755 SFのカスタマイズ
2D-cadを使った設計業務に使おうと思って買ったものです。仮想PC上にWindows2000やXPをインストールしたいので「Quad Core」にしました。中古品です。
CPUは Intel Core2 Quad Q6600ですが、これを「Q9550S」に換装してみました。もちろんシステムBIOSはリビジョンアップします。
グラフィックスボードは純正品を「nvidia」の新品に換装しました。最初は手持ちのファンレスのグラフィックスボードにしたのですが、熱的に厳しかったのでファン付のグラフィックスボードにしました。
HDDは発熱が大きく、マザーボードのSATAバージョンと合っていませんでした。丁度、Windows XPのサポートも終了するので、この機に「SSD」へ換装しました。
購入時の主な仕様
- CPU:Intel Core2 Quad Q6600
- パッケージ:LGA775
- チップセット:intel Q35 Express ICH9D0(800/1333/1066MHz FSB)
- メモリースロット数/最大メモリー:4/8GB(1GBx2枚搭載)
- メモリー規格:DDR2 SDRAM、non-ECC Unbuffered、667/800MHz dualチャンネル
- メモリーインターフェイス:DIMM 240-pin
- メモリーモジュール規格:PC5300/PC6400
- システムボード(マザーボード):BTX
- システムBIOSバージョン:A19
- HDD:Serial ATA 1.5Gb/s、400GB
- FDD:3.5インチ SONY MFP820
- オプティカルドライブ:東芝サムスン TS-L632H slim 8x DVD+/-RW、SATA
- グラフィックスボード:DELL SIM-Sil1364A、DVIx1
- グラフィックスバスインターフェイス:PCI Express x16 (ロープロファイル)
- ネットワークコントローラ:intel82566DM 10/100/1000 イーサネット・コントローラ
- 電源定格出力 :275W
- 本体サイズ:92.6×316.3×高さ340mm、約6.9kg
- OS:Windows XP Professioal(32bit)
- 発売時期:2007年8月
CPU換装
Intel Core 2 Quad Q9550S 主な仕様
- コードネーム:Yorkfield
- 動作周波数:2.83GHz
- FSB速度 / Bus速度:1333 MHz / 333 MHz
- コアの数:4
- L2キャッシュ:12MB
- 最大TDP:65W
- Tcase(ケース許容温度):76.3℃
- S-spec / Revision :SLGAE / E0
下の画像は Windows7 CPU-Zと Ubuntu CPU-Z+システムモニターのスクリーンショットです。
Explanation
旧CPU(Q6600)の上位CPU(Q6700)を探していたら偶然このCPUが搭載可能かもしれないとの記事があったので試してみました。
その記事のCPUは「Q9550」だったのですが省電力版の「Q9550S」がオークションに出品されていたのでこれを落札しました。もちろん中古品です。(2009年2月発売)
CPU換装の前にシステムBIOSを A22にリビジョンアップしておきます。下の写真はパソコン起動時のスプラッシュ画面です。
DELLの ホームページ から「0755-A22.exe」(2MB)をダウンロードして Windows上またはDOS上からアップデートします。
Old CPU
Intel Core2 Quad Q6600 主な仕様
- コードネーム:Kentsfield
- 最高動作周波数:2.4GHz
- FSB速度:1066MHz
- コアの数:4
- L2キャッシュ:8MB
- 最大TDP:95W(G0)
- Tcase(ケース許容温度):71.0℃
- S-spec / Revision:SLACR / G0
メモリーモジュール
Silicon Power DDR2 800 Dual Channel Kit 主な仕様
- 型番(キット):SP004GBLRU800S22
- 型番(単体):SP002GBLRU800S02
- メモリー容量:2.0GB/1枚~2枚組
- メモリー規格:DDR2 SDRAM
- メモリーインターフェイス:DIMM 240-pin
- モジュール規格:PC2-6400
- Silicon Powerチップ搭載
Explanation
使ったことがないメーカーなので試しに買ってみました。新品です。特に不具合はありません。
メモリーモジュールの換装
メモリーモジュールにアクセスするためには ODD(オプティカルディスクドライブ)と FDD(フロッピーディスクドライブ)を取外す必要があります。
ODDを取外すと その下から FDDが出てきます。ODDも FDDもツールフリーで脱着できますが少しコツが必要です。
ほとんど力を入れずに脱着できますから力を入れすぎないように注意します。
力を入れすぎるとケーブル断線の恐れがあります。
下の画像は ODDと FDDを取外してメモリーモジュールが見えている状態の写真です。赤い矢印の部分が ODDとFDDのロック解除レバーです。
メモリーのタイミングテーブルは #3(400MHz 5-5-5-18)に設定しています。
Old Memory module
Qimonda HYS64T128020EU-2.5-B2 主な仕様
- メモリー容量:1.0GB
- メモリー規格:DDR2 SDRAM
- メモリーインターフェイス:DIMM 240-pin
- モジュール規格:PC2-6400
- Qimondaチップ搭載
Explanation
安売り闘争の末、2009年に経営破綻してしまったドイツの大手半導体メーカー「Qimonda(キマンダ)」製のメモリーモジュールです。
2014年現在 Qimonda社は再開しているようでホームページもありました。
グラフィックスボード
msi Geforce GT1030 2G LP OC に 換装 しました(2020年3月)
msi N610GT-MD1GD3/LP 主な仕様
- 搭載チップ:NVIDIA GeForce GT610
- メモリー容量:1GB
- メモリー規格:DDR3 SDRAM
- CUDAコア:48unit
- バスインターフェイス:PCI-Express 2.0 x16
- バス幅:64bit
- 補助電源:なし
- 消費電力:29W
- ロープロファイル
Explanation
当初は、手元にあったRADEONのファンレスのグラフィックスボードを取付けていました。
しかし、アイドル時からGPU温度が80℃を超えていたので、ファン付きのグラフィックスボードにしました。新品です。(2012年発売)
下の画像は PC本体にグラフィックスボードを取付けた状態の写真です。
付属のロープロファイルブラケットに付替えてから、PC本体に取付けます。
Old Graphics board
DELL SIM-Sil1364A 主な仕様
- 搭載チップ:不明
- メモリー容量:不明
- メモリー規格:不明
- バスインターフェイス:PCI-Express x16
- バス幅:不明
Explanation
DVI出力が出来るだけのボードです。
SSD
Intel Solid-Stare Drive,335 Series 主な仕様
- サイズ:2.5inch
- 厚さ:9.5mm
- インタフェース:Serial ATA
- インタフェース速度:6.0Gb/s
- 記憶容量:240GB
- コンポーネント:MLC(Multi-Level Cell)
Explanation
搭載しているHDDの温度が、OS上のモニター読みで45℃を超えるのと、Windows XPのサポート終了を機にSSDに換装しました。新品です。
Windows7 Profssional 64bit(DSP版)と Ubuntu 14.04 LTS x86_64をインストールしています。Windows8は使う気になりませんでした。
SSD 換装
SSDに付属している2.5inch-3.5inchアダプタにSSDを取付けておきます。SSD換装作業用の工具は加工用のニッパー以外必要ありません。
最初にHDDを取外すのですがHDD単体では外せないのでHDDトレイごと取外します。
トレイからHDDを取外してSSDに換装する前に1ヵ所だけ加工する必要があります。
この加工をしないままSSDを取付けてしまうとSATAケーブルコネクタがトレイと干渉して挿せません。なので下の写真(fig1)の赤丸部分をニッパーでカットします。
下の写真(fig3)でHDD冷却用のファンを取外しているのは掃除のためです。SSD換装のためにファンを取外す必要はありません。
下の写真(fig5)は、撮影のためトレイだけを取付けています。この状態でSSD換装はできません。
Old HDD
HITACHI Deskstar 7K400 主な仕様
- モデル:HDS724040KLSA80
- サイズ:3.5inch
- 回転数:7,200rpm
- インタフェース:Serial ATA
- インタフェース速度:1.5Gb/s
- 記憶容量:400GB
- キャシュ:8MB
- セクター:512byte
- 重量:0.7kg
Explanation
OptiPlex 755SF の SATA仕様は Serial ATA 3Gb/s なのですが購入時搭載されていた HDDは Serial ATA 1.5Gb/s でした。
OSは Windows XP Professional SP3がインストールされていました。
起動時のモーターやプラッターなどの駆動音と定常運転時のウナリ音は 結構大きめでした。
NIC(Network Interface Card)
BUFFALO LGY-PCI-GT 主な仕様
- 搭載チップ:Realtek RTL8169S
- 伝送速度:1000/100/10Mbps
- 規格:IEEE802.3ab、802.3u、802.3
- バスインターフェイス:PCI 2.1以降
- バス幅:32bit
- JUMBOフレーム設定値:Disable、2052、3076、4100、5124、6148、7172Bytes
- ロープロファイル
Explanation
サブネット内の通信速度は、現状より上がるのだろうかと思い、JUMBOフレームを試すため購入しました。現在の通信速度に問題があるわけではありません。
オンボードのネットワークコントローラのJUMBOフレームMTU設定値は「Disable・4088・9014」の3種類なので、これ以外の値を設定出来るこのNICを選びました。新品です。
下の画像は PC本体にNICを取付けた状態の写真です。ツールフリーで取付けできます。
手持ちのルータはMTUを 1500~9700Bytesで任意設定できる機種を使っているので早速、設定を変えて試してみた結果ベンチ上の速度は上がるのですが体感できる程ではありませんでした。
サブネット内の通信がギガビットだとJUMBOフレームの効果は薄そうです。PCケースが小さく熱容量的にも不利なので、このNICは取外すそうと思います。
OS(Opereting System)
Windows 7 Professional sp1 主な仕様
- 64bit
- DSP版
Explanation
第1パーティションにインストールしています。Windows 7をインストールする前に SSDにパーティションを作っておきます。
Windows7に勝手にアクティブパーティションを作らせないためです。
先に2つ以上のパーティションを作っておけばWindows 7の BOOTMGR は Windows 7本体と同じパーティション、つまり「ドラブC:」にインストールされます。
Ubuntu 12.04 LTS x86_64 主な仕様
Ubuntu(ウブントゥ)は Debian GNU/Linux(デビアン グニュー/リナックス)ベースのLinuxディストリビュージョンです。第2パーティションにインストールしています。
- 64bit
- kernel 3.2
- セキュリティサポート:2017年4月
- 無料
下の画像はデフォルトのデスクトップのスクリ-ンショットです。
Explanation
Ubuntuは、Ubuntu派生のディストリビュージョンを含めると商用を除いて世界中で最も多く使用されています。
したがってコミュニティーの規模も大きく、情報量も多いので大概のトラブルは解決できます。英語が出来れば尚更です。
下の画像は、デスクトップカスタマイズ後のスクリーンショットです。
Scale を使って現在起動している5個のアプリをデスクトップ(仮想デスクトップ)上に並べて表示させています。
ウインドウピッカー(マウスカーソルをモニタ画面の四隅や端に持っていく動作)もしくはファンクションキーで表示します。
Mac OSXの Expose みたいなものです。
起動してるアプリは
- VLC Media Player
- CPU-Z
- Virtual Box
- Firefox
- Ubuntuソフトウェアセンター
で、マウスオーバーで選択します。ウインドウマネージャの「Unity+Compiz」で実現されています。Windowsとはちがってデスクトップのカスタマイズは簡単で自由自在なのです。いいでしょ
Ubuntu 14.04 LTS にアップグレードしました(2015/09)
Ubuntu 12.04LTS(kernel 3.2.0-88-generic on x86_64)のアプリケーションパッケージアップグレードの際、Firefoxが40.0にバージョンアップされたら挙動がおかしくなってしまった。
ホームページをスクロールすると❶画像が二重に表示され ❷ウインドウ右端のスクロールバーは何重にも残像が現れ ❸ウインドウ上端が切れ ❹画面をクリックすると正常に表示されるという症状。
下の画像がその時の様子をとらえたスクリーンショット(矢印部分)です。
他に手持ちのサブPC(自作機)、HP xw8400ワークステーションでも同様の症状でしかし何故かメインPC(自作機)だけは出ないと言う不思議。
各パソコンの違いはハードウェアだけなので原因追及する気も起らずこの際 14.04LTSへアップグレードを決めた次第です。
アップグレードといってもアップデートマネージャーからではなくSSDのパーティションを削除してのクリーンインストールです。さらにデスクトップ環境に Xfce4を導入しました。
Ubuntu 16.04 LTS にアップグレードしました(2019/03)
14.04 LTSが2019年4月で E.O.L(End of Life)になるので「ソフトウェアの更新」アプリを使って 16.04LTSへアップグレードしました。
下の画像はデスクトップのスクリーンショットです。
アップグレード後は不具合もなく正常に稼働しています。デスクトップ右側に表示しているのはシステムモニター Conkyです。
マルチブートの構築
HDDから SSDへ換装するのに伴って Windows7 と Ubuntu のマルチブートを下記構成にて構築しました。
☑ パーティションの構成
HDD|セクターサイズ(論理 / 物理)512bytes / 512ytes
パーティションテーブル:MBR | システム | ファイルシステム |
---|---|---|
ブートストラップローダ | MBM ≪ Multipule Boot Manager ≫ | - |
第1パーティション | Windows7 Profssional sp1 64bit | NTFS |
第2パーティション | Ubuntu 12.04LTS x86_64 | ext4 |
第3パーティション | データ共有領域 | NTFS★1 |
SWAPパーティション | 設定なし | - |
★1.Windows が Linuxのファイルシステム「ext4」を認識できないためです。
パーティショニングツールは GParted のライブCDを使用します。
今回 Windows7を使用するのでWindows7とUbuntuをインストールする前に各パーティションを設定しておきます。
これは Windows7が勝手にパーティションを作るのを阻止するためです。
下の画像は今回マルチブートを構築したSSDのパーティションの様子です。
(GPartedのライブセッションのスクリーンショットです)
MBMのインストールとGRUBのインストール先
次にマルチブートに使用するチェーンローダをインストールします。チェーンローダはフリーウェアの MBM(Multipule Boot Manager)です。
まず先にWindows7をインストールした後 MBMを MBR(マスターブートレコード)にインストールします。
MBMのインストール方法は、インターネット上に多くの詳しい情報があるのでそちらを参照してください。
最後に Ubuntuをインストールします。このときブートローダーGRUB は Ubuntuをインストールする第2パーティションの PBR(パーティションブートレコード)にインストールします。
間違っても GRUB を MBR にインストールしてはいけません。何故いけないのか、それはマルチブートの構築・管理において最も合理的な 2段階ブート ができなくなるからです。
以上でマルチブートの構築完了です。
下の画像はパソコン電源投入後 MBMが起動した時の OS選択メニュー画面の写真です。
なお、OSの名称はOSのファイルシステム名で表示されるので F2 キーでリネームします。
もしもマルチブートを構築したいと思った時は、以上の内容を理解できてからの方がよろしいかと...
下記は、いわゆる「2段階ブート」によるOS起動の概念です。各OSがそれぞれ完全に独立しているのでマルチブートの構築や管理が効率的で容易です
2段階ブートの概念
PC電源on → BIOS起動
↓
MBM起動(OS選択)→ GRUB → Linux OS起動
↓
NTローダー → windowsOS起動
仮想PC
Oracle VM Virtual Box
Virtual Boxは、ubuntu 12.04 LTSにインストールしています。
« Vietual BoxにインストールしたOS »
- Windows 2000 Professional sp4
- Windows XP Professional sp3
下の画像は、「Windows 2000」起動中のスクリーンショットです。
下の画像は、「Windows XP」起動中のスクリーンショットです。
OSのインストール
Vietual Boxを起動して、メモリー容量を設定し仮想ハードディスクを作成します。次に作成した仮想ハードディスクに「WindowsのインストールCD」を使ってインストールします。
つまり仮想ハードディスクを使う以外現実のHDDにインストールするのとまったく同じです。デバイスドライバーはホストコンピュータ(Ubuntu)のドライバーを使用するのでインストールの必要はありません。